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なくてはならない水・環境インフラのサステナビリティを目指して【メタウォーター株式会社】

キラリ、企業ハッケン!

2023.06.01

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 これほどまでに、事業そのものが社会貢献である企業は珍しい。水道や下水道、資源リサイクルといった水・環境インフラを支えるメタウォーターだ。浄水場や下水処理場、資源リサイクル施設の設計・建設(EPC)、運転・維持管理(O&M) で多くの実績を誇る。国内では、人口減少による財政難や人材不足に加え施設・設備の老朽化が顕在化し、世界では、人口増加や気候変動による水不足が深刻化している。同社はこうした課題を解決し、水・環境インフラのサステナビリティを目指している。
 水・環境インフラの課題解決を通じて社会に貢献する企業であればこそ、サステナブルな社会に対する思いは揺るぎない。2022年にサステナビリティに関する基本方針を定め、水環境や循環型社会、温室効果ガスの排出削減、地域社会など、6つの重要課題(マテリアリティ)を掲げた。「サステナブルな社会の実現に向けた取り組みは、当社の一丁目一番地」(山口賢二社長)として、岩手県大船渡市では下水処理場の未利用地を生かして魚と植物を同時に育てる次世代農業「アクアポニックス」をスタートするなど、新たな取り組みにも積極的だ。

先進の機械技術と電気技術、運転・維持管理ノウハウ、ICTで山積する課題を解決

●国内上下水道におけるPPP(公民連携)事業での圧倒的な実績と、海外事業の成長性
●先進的な働き方改革の取り組みで、「働きたい会社No.1」を目指す

新開発のオゾンシステムを 相次ぎ受注

 2008年の会社設立以来、全国の上下水道施設・設備を手掛け、その数は実に2,000カ所以上、サービス対象となる人口は約6,000万人に及ぶ。トップクラスのポジションを可能にしているのが、機械技術と電気技術、施設・設備の運転・維持管理ノウハウにICTを併せ持つというユニークな強みだ。一例をあげると、水道水の臭いや色などを取り除くオゾン発生装置は多くの納入実績を持ち、「ミネラルウォーターに匹敵するほどおいしい水道水」と評される東京都の浄水場にも採用されている。最近では茨城県と民間企業から、オゾンに過酸化水素を組み合わせた新開発の「オゾン・促進酸化処理(AOP) システム」を相次ぎ受注した。その他にも、水道分野では処理能力をアップした「高度浄水セラミック膜ろ過システム」、下水道分野では圧倒的な省電力で下水汚泥を焼却する「流動タービン」など、数々のナンバーワン製品を開発し続けている。
 EPCとO&M事業をベースに着実に成長を遂げる一方、成長戦略も明確だ。まずは、これまで自治体が手掛けてきた上下水道事業を自治体と民間企業が連携して行うPPP事業の拡大だ。すでに同社は、国内上下水道におけるPPP事業の約半数に携わっているが、注目されるのが、2022年4月に事業を開始した「宮城県上工下水一体官民連携運営事業」だ。この事業は、同社を代表企業とする特定的目的会社(SPC)が水道、下水道、工業用水道を一体的に長期運営する国内初の取り組みで、水道事業においては、施設を自治体が保有したまま事業の運営権を民間企業に設定する国内初のコンセッション方式となる。
 もう一つが、海外事業の拡大。これまで、セラミック膜やオゾン発生装置などの独自製品をパートナー企業などを通じて欧米中心に展開してきたが、2016年の米国Aqua-Aerobic Systems, Incを皮切りに、欧米の水処理企業4社がグループ企業の仲間入りをした。世界的な水不足や環境規制の厳格化を背景に、これら企業それぞれの独自製品の販売が好調に推移している。
セラミック膜ろ過システムの特徴を生かしコンパクトにパッケージ化した浄水設備
(左)オゾンの強力な酸化力で水をさらにキレイに安全に浄水場、下水処理場で活躍しています。
(右)主に北米の下水処理に使用されている、Aqua-Aerobic Systems社の主力製品「クロスメディアフィルター」

週休3日制など働き方改革 の先駆け

 一方、働きたい会社ナンバーワンを目指している同社の働き方改革は、2019年に導入した週休3日制など他社に先駆けて取り組む姿勢が際立つ。業務や目的に応じて働く場所を選択するABWの採用やサテライトオフィスの拡充、単身赴任者の段階的解除など場所にとらわれない働き方を推進。2023年4月には、遠隔地勤務制度、副業制度を導入するなど、一人一人の価値観や働き方に合わせた多様なワークスタイルを支える職場環境の整備を進めている。
 こうした取り組みもあり、入社3年以内の離職率は4%と低い。2017年入社したプラントエンジニアリング事業本部 首都圏電機技術部の岡村氏は、「化学と電気を専攻していたこともあり、両方を生かせるメタウォーターに入社した。水インフラの仕事をする中で機械と電気を1社で完結して対応できる点が魅力。年齢に関係なく、様々な仕事に挑戦できる社風もある」とか。まさに水・環境インフラを通じて社会に貢献しているという自覚と、誰もがチャレンジできる環境が、若い社員の大きな力になっている。
(左)アクアポニックス事業を開始株式会社テツゲンメタウォーターアクアアグリ
「アクアポニックスパークおおふなと」(岩手県大船渡市)
(右)プラントエンジニアリング事業本部 岡村さん
ABWを採用した西日本事務所(大阪市)

≪わが社を語る≫

ライフライン を「守り続ける」というシゴト

ライフライン を「守り続ける」というシゴト

代表取締役社長 山口 賢二氏

 当社が携わる水道や下水道は、人々の生活に欠かせないライフラインです。それは、コロナ禍により、公衆衛生の要として改めて認識、評価されました。
 その一方で、国内では人口減少に伴う 財政難や人手不足により、持続の危機 に直面し、海外では水不足や環境汚染がますます深刻化しています。
 当社は、これらの社会的な課題を、強みである機械技術、電気技術、施設・設備の運転・維持管理ノウハウ、ICTで解決し、このライフラインを次世代のために守り続けなければなりません。
 そのためには、これまでにない「何か」が必要です。その「何か」を見出し、実行するために、皆さんのしなやかな発想力、行動力をメタウォーターで思う存分発揮しませんか。

■会社データ

所在地:東京都千代田区神田須田町一丁目25番地 JR神田万世橋ビル
設立:2008年4月1日
代表者:山口 賢二
資本金:119億4,600万円(東証プライム上場)
従業員数:3565人(連結・2023年3月31日現在)
事業内容: 浄水場・下水処理場・ごみ処理施設向け設備などの設計・建設、各種機器類
の設計・製造・販売、補修工事、運転管理などの各種サービスの提供
https://www.metawater.co.jp/

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