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多角的に考えながらコミュニケーションを図り、街を創る【三機工業株式会社】

キラリ、企業ハッケン!

2024.06.18

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 創立から90年以上にわたって設備業界を牽引してきたリーディングカンパニーである三機工業。これまで時代のニーズに合わせて幅広い領域で事業を展開してきているが、主要事業である建築設備分野では建物内部の空調・給排水・電気などの設備を構築し、快適な空間・環境を提供している。多くの人の目に触れる象徴的なランドマークの中にも、三機工業が施工管理を行っているものは多い。

 施工管理の仕事とはどんなものだろうか。実際に手を動かして何かの作業をしたりするのではなく、それぞれ専門の職人などの実作業者に適切に指示を出し、目的である設計図の通りに建物の要素を形作っていく全体の進行管理が主な業務である。直接いろいろな人と関わるため、高いコミュニケーション能力が要求される。

 その仕事内容はというと、納期に間に合うように工程の進行を管理する「工程管理」、強度や機能、寸法などが指定通りか、基準を満たしているかなどの「品質管理」、事故などが起こらないように気を配り対策をする「安全管理」、完成まで予算内におさめるためにコストを把握、調整する「原価管理」などに分けられ、現場監督とも呼ばれる。

 では実際の建築現場では、いったいどのような人が働いているのだろうか。大学で機械システム工学を学び、三機工業に入社後は都心部の大型複合施設新築工事や中規模社員寮新築工事などでの研鑽を経て、現在は都内の大型プロジェクトである再開発事業現場において三機工業の現場代表として施工管理を任されている入社7年目の佐藤雅人さんに話を聞いた。

幅広くやれる環境が整っていて、成長もできる

インタビュー中、終始笑顔の佐藤さん。老若男女問わず、現場に関わるひとびとの心を解きほぐす。

現在はどんな業務を担当していますか?

今は現場(東京都心部再開発事業の超高層ビル商業施設部分)で職長という立場で衛生設備工事の現場を指揮しています。職長は現場担当の一番上といったイメージで、ゼネコン(建設会社)から専門工事を請け負っている各設備会社のそれぞれの代表にあたる立場になります。三機工業の代表として打ち合わせに参加したり、各社と機材搬入のスケジュールや作業順番の調整をしたりしています。ほかに外構部分と地下商業施設の施工図の作成も担当しています。

そもそもなぜ三機工業に?

ものづくりが好きだったので、就職活動ではそういう方面を意識していました。大学が機械システム工学科だったので選択肢はすごく幅広かったのですが、専門にこだわらずいろいろなところを検討して、形に残る仕事がいいなと思いました。同じものづくりでもシステムとか工場系だと作るものも小さいので、小規模な中でそこに集中するイメージがあって…自分はそうではなくてもっと幅広い分野でやっているところのほうが、いろいろなことに挑戦できて社会的な意義も大きいと感じました。大きなところであれば、幅広くやれる環境が整っていて、成長もできるだろうと考えて三機工業に入社しました。決め手になったのはインターンシップや就活を通じて感じた“人柄の良さ”というところだと思います。働くところの雰囲気は大事だと思ったので。

学生時代に学んだことは仕事に活かされていますか?

僕は機械システム工学科を卒業していて、機械系ですが力学ではなくプログラムで機械を動かしたりする勉強をしていました。建築は直接的に学んでこなかったのですが…でも例えば、部品の選定をするときに必要な数式などで、学生時代に習った覚えのあるものが出てきたりします。機器選定も初見だと計算式など難しく思えますが、大学での基礎知識があったので自分としては入りやすかったですね。やりやすいところからやらせてもらえたという環境もとてもありがたかったと思います。力学でなくても機械系を学んでいれば、空調衛生設備工事の現場でもいろいろと役立つことがあるし、入社してから新しく学ぶ知識と合わせて、活躍できる道を広げられると思います。

新しいことはどうやって学びましたか?

三機工業は入社後の研修がしっかりしているので、どんな学科の人でも、畑の違う人でも大丈夫だということは入社の前から聞いていました。自分も最初は全然知らなかった建築のことを研修で1から教えてもらいました。あとは実際の現場で職人さんが作業しているところを見て、わからないところがあれば自分で調べるか聞いて教えてもらうという感じです。そうやって現場でも勉強します。

ありがたいくらい割と何でも言えますね

先輩・後輩との関係はどうですか?

先輩方は、頼れる先輩という感じで…結構何でも相談したり、話したりします。ありがたいくらい割と何でも言えますね。以前の現場でとてもお世話になった先輩は事務所で指示だけ出すのではなく、現場で一緒に汗だくになって働いて寄り添ってくれたのが印象的です。その姿をお手本に、自分も後輩にそういう接し方を心がけています。自分が先輩になったというイメージはあまりないですが、これまでにやってきたことを教えたり、自分なりのアドバイスはしています。

同期とはどうですか?

同期とは本当に仲が良くて、同期とのつながりはとても大きいと感じます。精神的にきつかった時も同期や先輩の存在に助けられた感じはありますね。この仕事の大変な部分を共感し合えるから、相談もしやすいし、励まし合えて心の支えになります。環境には本当に恵まれていると思います。

やりがいを感じるのはどんなところ?

1、2年目のときから日々の業務でのやりがいはありましたが、初めて自分で施工図を描いて実際にそのとおりに完成した時は、それまでにない達成感を得ることができました。設備は外からは見えない内側の部分だけど、工事は大変だったなとしみじみ感じたり、職人さんたちと一緒に頑張ってきたことが、結果として形になって残るのはとても嬉しいです。早いうちにそういうことが経験できて本当に良かったなと思います。

若手にはまずやらせてみてフォローする、という社風

建設現場でもDX化は進展、タブレットを欠かすことはできない。

近年の建築現場はどんな感じ?

ほかの職場と同じように、ペーパーレスや電子化で効率化が進んでいます。今はほとんどをデータで管理していて、現場でもタブレットを持って仕事をしています。近年建設現場では効率化に向けてめまぐるしい変化がありますが、いいものはどんどん取り入れようという考えが会社としてもあって、変えてみようかという提案に対して、受け入れてもらえる社風というか、土壌もあると思います。そういう環境なので今後も効率化は進んで行くと思います。

三機工業の仕事にはどういう資質が必要ですか?

この仕事に限ったことではないと思いますが、僕が担当する施工管理はやっぱりコミュニケーション力は大事です。ひとつの現場にいろいろな立場の人がいるので、それぞれの人の立場から多角的に考えながら意思疎通を図ることが特に求められます。それプラス責任感ですね。この仕事では自分が矢面に立たなければいけないこともあります。ただし、周りの人もサポートしてくれるので、一人で全部を抱え込む必要はないと思います。だから僕は仮にうまくいかないことがあっても、深刻に捉えすぎて辛くなるようなことはあまりないですね。若手にはまずやらせてみて必要な時は上司や先輩がフォローする、という社風なので、思い切って挑戦できる環境だと思います。

自分で一棟まるごと1から全部見たと言えるものを施工したい

施工現場でのひとコマ。「形に残る」仕事に日々、全身全霊で取り組む。

今後の展望を教えてください

新しい現場の担当を誰にしようかというときに、あいつに任せれば大丈夫、と思ってもらえるような存在になりたいですね。ほかに具体的な目標としては、今いる現場が終わったら小規模でいいので空調・衛生を両方できる現場の所長(会社から選任された現場の代表)に挑戦したいと思っています。自分で一棟まるごと1から全部見たと言えるものを施工したいですね。
終始笑顔でにこやかに話してくれた佐藤さん。
建築現場での業務には厳しい側面もあるだろうが、その姿からは普段からのびのびと楽しく仕事にあたっている様子がうかがえた。
インタビュー中に何度も語られた周囲で支えあう温かい環境や、良い意見をどんどん取り入れる積極的な社風が社員の可能性を広げ、三機工業の発展を支えているのではないかと感じられる取材となった。

企業データ

 (2104)

本社:東京都中央区
R&Dセンター:神奈川県大和市 三機テクノセンター内
資本金:81億518万円(2023年3月)
従業員数:連結2,627名(2023年3月)
売上高:1,908億6,500万円(2023年3月期)
事業内容:建築設備事業、プラント設備事業、不動産事業

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