「ばね」をコアに、成長を続けるグローバル企業
横浜市金沢区。ここに本社を構える「ばね」をコア事業にグローバル展開する日本発条株式会社(以下、ニッパツ)がある。
その会社規模は、売上高は7,000億円を超え、世界14カ国54拠点にも及ぶ。
ニッパツは、主に自動車で使用される懸架ばね等を手掛ける「ばね生産本部」、モーターコア等精密部品を手がける「精密ばね生産本部」、半導体プロセス部品や配管支持装置などを手がける「産機生産本部」、ハードディスク(HDD)用機構部品を手がける「DDS生産本部」、そして今回、取材をさせていただく自動車等のシートを手がける「シート生産本部」の5事業部で構成される。
シート事業は、ニッパツの売上の4割超を占め、世界の自動車市場で存在感を示す、文字通り、屋台骨をささえる事業である。来る自動運転社会やサステナブルな社会構築を見据えた機能を盛り込んだシートの開発品を次々と発表しており、業界をはじめメディアからも注目を集めている。
今回、「リケイノシゴト」の取材に対応いただいたのは、若手技術者の鈴木 浩介さん(2013年入社)、米持 光恭さん(2016年入社)のお二人。ともに先述したシート事業の開発職だ。
鈴木 浩介さん|【開発製品】 車酔い低減シート
自動運転レベル4を見据え、車内の自由時間を乗り物酔いせずに過ごせるよう開発。学会や展示会で発表するやいなや、メディアの注目を集めている。
米持 光恭さん|【開発製品】 環境配慮コンセプトシート
役目を終えた自動車の再資源化のプロセスに着目し、解体のしやすさを追求したシート。環境にやさしいリサイクル材の使用と、座り心地へのこだわりを両立させた点にも注目。
ただ、「開発」と言ってもお二人の業務内容は一括りにできない。シート開発の面白さ・奥深さが垣間見える。