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糖度計などの計測器で断トツのニッチトップメーカー【株式会社アタゴ】

キラリ、企業ハッケン!

2023.05.25

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グッドデザイン ㈱アタゴ深谷工場 外観

自社完結のモノづくり哲学とグローバル需要開拓をテコに成長

●社員の学びと成長に向き合う揺らぎのない会社方針
●国内中小メーカーでトップクラスの高収益&財務体質
 屈折計メーカーの株式会社アタゴは、驚きに満ちた会社である。
 まずは工場が美しい。グッドデザイン賞を受賞した斬新な建屋の話ではない。徹底した2S( 整理・整頓)活動を通じて、工場内のあらゆる機材、治具、道具、ワークらが定置に収まり、直角&面一(つらいち)が随所に見られる。誰もが心地よいと感じるこの光景をアタゴは〝整頓美〟と呼ぶ。プロフェッショナルとして究極の品質を作り出そうというアタゴの決意を表す。
 次に会議がやたらにあること。一般的な予定調和の会議ではない。会社の弱点を洗い出す「アキレス腱会議」、各部署の面倒で非効率な業務等を洗い出す「ムダ自慢会議」、会社全体を俯瞰し組織連携を呼び込む「鳥瞰会議」、20代前半を主とするリーダー社員が社長と膝を突き合わす「リーダー会議」など。どれもが社員主役であり、社員が会社をつくるというアタゴの行動様式を表す。
 そして執拗なまでの内製化の取り組み。外注費削減による目先の利益追求が目的ではない。かつては電気回路系の基板実装、数年前から金型を完全内製化し、現在は屈折計に用いるプリズム材料のサファイヤをゼロから創る人工サファイヤに挑戦中。電気技術、機械加工技術、材料技術など幅広い技術を網羅し、すべてを自社完結させることが持続可能なモノづくりにつながるというアタゴの哲学を表す。

国内80%、海外30%の 高シェア

 アタゴは、光の屈折現象を利用して液体中に溶けているさまざまな成分の濃度を測定する屈折計で、国内80%、海外30%のシェアを持つ断トツのニッチトップ企業。屈折計をベースに、果物や野菜の甘さを測る糖度計のほか、濃度計、塩分計、粘度計、旋光計、酸度計、pH計など多様な製品をラインナップし、食品業界だけでなく化粧品、製薬、自動車業界などの様々な製造工程で使用されている。最近もクーラント濃度を常時監視できる濃度モニターや、スープ濃度と塩分を一度に測れる「ラーメンマイスターセット」など、顧客視点の新製品を次々に投入している。
 ニッチ市場ながら、圧倒的なプレゼンスを打ち立てられた最大の要因は、いち早く海外市場を開拓してきたことと、長年の歴史に基づく技術開発力。これまで業界初となる数々の製品を商品化してきたが、2002年に世界最小の「ポケット糖度計PAL」を自社開発したのを機に、国内外のシェアを一段と拡大。現在は世界154カ国のグローバル販売網を構築し、海外売上比率は63%に達する。営業と技術が一体となった高収益体質は、営業利益率30%、自己資本比率93.1%という驚異の財務基盤を作り出し、米格付け会社S&P社から最高位の「aaa」を11回連続で付与されているというから、これも驚きだ。
(左)本社営業部門は多様な強みを持つメンバーが支援する
(右)製品の組立を行う部門は相談しやすい環境作りに取り組んでいる

学べる仕掛けが目白押し

 「当社は成長したい人の集団。学ぶことに対して会社のサポートがすごいある」と、誇らしげに語るのは雨宮秀行社長。国内180名、海外100名の所帯だから、「教わることもできるし、設備もいろいろあるので何でも自作できる」とか。なかでも年5枚配布される「向学チケット」は、1時間自由に勉強したり他部署で研修したりできるユニークな取り組みで、治具作りコンテストなど実践を通じて学べる仕掛けが目白押し。こうした社員の成長がアタゴの原動力にもなっている。
 社員相互の顔が見える中所帯の利点で社内コミュニケーションは良好で、女性比率が約半分を占め、「若手の意見が具現化されやすい」(雨宮社長)と言う。一方で、ベテランの技術者も多数活躍しており、特に優れた技能を持つ社員は、マイスターとして認定され、定年を気にせず自分の意志でいつまでも働ける。
 今後は、「アジアを中心とする海外需要の掘り起こしが欠かせない」と言う雨宮社長。この春には、1億6,000万円の最高スペックのマシニングセンタを導入、これを起爆剤に社内のDX推進を本格化させる方針にある。これからどのような驚きが生まれるか、成長し続けるアタゴから目が離せない。
(左)完成品の最終チェックを行う品質保証スタッフ
(右)第2工場竣工式。深谷市長を来賓に海外支社代表を迎えての集合写真

「アタゴだからこそ、入社した理由」【開発部インタビュー】

≪わが社を語る≫

当社のブランドは社員

当社のブランドは社員

代表取締役 雨宮 秀行氏

当社は常に新しい技術に挑戦し、新製品開発とグローバルな展開を続ける会社です。徹底した2Sで、廃棄ゼロの世界一きれいな工場を目指すとともに、飽くなきカイゼンを通じて究極の品と質を提供し続けています。現在、男女の比率がほぼ同等となりました。また役職者の平均年齢は32.9歳と、ミドルが活躍しています。男女を問わず、若い力とベテランがチームとなって会社を牽引する、そんなバランスの取れた会社と言えるでしょう。当社には自分を育てる環境があります。例えば、モノづくりが好きな人ならば、さまざまな機械設備やCADに至るまで、何でも学べる素地があります。社員がお互いに尊敬し合いながら、何事からも気づきを得て 常に「より良い自分」を目指す社員たち。まさにこれら社員が、当社のブランドと言えるのです。

■会社データ

所在地:東京都港区芝公園2丁目6番3号芝公園フロントタワー23階
創業:1940(昭和15)年9月
代表者:雨宮 秀行
資本金:1億円
従業員数:国内:190名  海外:100名 (2023年4月時点)
事業内容:科学機器の開発製造販売輸出並びに修理校正
https://www.atago.net/japanese/new/index.php

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