・先進の技術開発で防振機構、広視界、完全防水、オートフォーカス、レーザー距離計を生みだす
・2021年に新本社新設。「出る杭を歓迎」する社風でクラブ活動も活発
各種調査によると、双眼鏡の世界市場規模は日本円にして約1,500億円。2033年までには2,000億円を超えるとみられている。バードウオッチングや観劇、スポーツ観戦などの需要が増えているうえ、各用途のニーズに対応した高機能品が市場をけん引しているためだ。
鎌倉光機は、その双眼鏡市場を技術開発でリードしている会社だ。1950年代半ばに光軸調整方法を確立、1960年代には広視界化を図った。1980年代にはメガネをかけても見やすいロングアイリリーフ、1990年代前半にはオートフォーカス、2000年ごろには米社と共同でレーザー距離計をそれぞれ開発した。いずれもディファクトスタンダード(事実上の業界標準)となっている。いま、力を注いでいるのは2014年に特許を取得した防振技術(手振れ防止)の双眼鏡だ。「カメラと違って双眼鏡は画像を見続けるが動くので、常に安定させないといけない。電池も長持ちさせる必要がある」(鎌倉俊哉社長)。本格普及はこれからで、20~30倍の高倍率双眼鏡が手持ちで手振れなく楽しめる時代がやってくる。
これだけの技術開発力を持ちながら、鎌倉光機は自社ブランドを持たず、大手メーカーへのOEM(相手先商標)供給に特化している。「いろんな会社のモノづくり思想を勉強してフィードバックできるのが強みになる」と鎌倉社長は説明する。技術開発・製造に特化することで強固な経営基盤を築き、生産は米国、中国、フィリピンにも広がっている。
鎌倉光機は2021年、埼玉県蕨市に新社屋を新設した。埼京線の戸田駅、京浜東北線の蕨駅から徒歩で通勤できる至便な場所だ。昼食費は補助付きでかなり安く、伝統的な野球部をはじめ自転車、卓球、マラソン、プラモデル、筋トレ、音楽などのクラブ活動が盛んに行われている。鎌倉社長は「当社は出る杭を歓迎する会社だ。会社は場所を提供する。社業に反しないなら何をやってもいい」と笑う。

代表取締役社長 鎌倉 俊哉氏
会社DATA
設立:1950(昭和25)年1月
所在地:埼玉県蕨市錦町1‒15‒17
拠点:本社・工場、明和工場、カマクラ花巻、米サンディエゴ、中国広東省、フィリピン、香港
資本金:4,800万円
従業員数:国内220名、グループで1,150名
事業内容:双眼鏡など光学機器のワールドワイドなOEM(相手先商標)供給メーカー
https://www.e-kamakura.co.jp/