モノづくりを支える 千葉県最大の機械工具商社【都機工株式会社】
都機工は、2024年8月期に売上高が102億円と100億円の大台を突破した。各利益項目も過去最高を更新。これは企業として質を追求してきた結果で、千葉県最大の機械工具商社となった。その原動力は社員で、社名の「都」にも全社員が主役になり、業界の中心で活躍できる企業を目指す、という創業者である長橋護会長の思いが込められる。
工場で使用する消耗部品からロボットや工作機械、各種建築許認可も取得しており、様々な設備工事も手掛け包括的にモノづくりの現場をサポートする。「商品、価格、納期も似たり寄ったりで、差別化が難しい」(長橋初社長)。そのため各支店から移動時間で30〜40分間以内を商圏とし、取引先の相談に対しすぐに伺える体制を整える。
これにより「取引先との接触回数は同業他社と比べて圧倒的に多くなる」(同)。さらにリアルな現場に立ち、五感で取引先の課題を探ることで、しっかりとした提案ができる「強く必要とされる存在」(同)を目指す。
企業の質を追求/社員の団結力・社員間の信頼関係が強み
●同業他社よりも圧倒的に多い取引先との接触回数
●社員教育に注力し、スキルと人間力をアップ
都機工にはVリーグ(千葉ゼルバ)の現役選手が 4人在籍している
外部からの見学者も多い 毎日の「活力朝礼」
社員教育にも力を入れる。毎日の「活力朝礼」は名物だ。自由なテーマでの社員発表や社是と経営理念の唱和、「職場の教養」の輪読、あいさつの練習などを行い「いらっしゃいませ」と元気な声が響きわたる。外部からの見学者も多い。朝礼で「全員の心を一つにし、仕事モードに切り替える」(同)。
コミュニケーションスキルの向上やメーカー研修など仕事に必要な教育以外に、人間力を高めるための雑誌「致知」をテキストに勉強会も開く。このように磨き上げた社員の一体感が同社の強みだ。社員旅行や誕生日会、野球・サッカーチームの活動など7拠点の社員が頻繁に交流できる場を設ける。Vリーグ(千葉ゼルバ)の現役選手4人が在籍しており、会社で応援にも行く。
京セラ創業者である稲盛和夫氏の経営哲学に影響を受けてきた長橋社長は、社員に「仕事を通じて人間力を高めてほしい。社会に良い影響を与えられる人になってもらいたい」と説く。
社員の一体感を醸成するため、社員が頻繁に交流できる場を設けている
■会社データ
所在地:千葉県松戸市西馬橋幸町122-1
拠点:国内事業所6カ所、関連会社2社
設立:1970年9月
代表者:長橋 初
資本金:5500万円
従業員数:(単独)110人、(連結)125人(2024年11月5日現在)
事業内容:産業機器や工具、工作機械の卸売業と、工場リフォームに関わる建築建設業、機械の設備導入
https://www.miyakokiko.co.jp/