・建築・土木、民間・公共の広い事業分野、転勤もなく、安定
・技術職が営業を担当し、顧客のニーズに的確に対応
守屋八潮建設は、埼玉県秩父地域を中心に関東全域を商圏として事業を展開する建設会社である。これまでに積み重ねてきた建築・土木分野での数多くの実績を基盤に、顧客からの信頼を獲得し、長年にわたり良好な関係を築いてきた。
同社の事業は、①建築設計・施工、②土木建造物の設計・施工の二本柱で構成されている。建築分野では個人住宅も手がけるが、主力となるのは大型の店舗、工場、病院、学校などの公共性の高い建築物が中心。一方、土木分野では主として公共工事を元請けとして施工しており、地域インフラの整備を支えてきた。建築と土木の両分野を担い、さらに民間と公共の双方に対応できる兼業体制は、事業の安定性を高める大きな強みとなっている。
顧客の多様なニーズに応えられる企業としての認知が進み、近年では病院や工場などの大型建築物の受注が増加しているほか、火葬場といった公共建築物の受注実績も伸びている。
同社が顧客から支持される理由について、山口浩人社長は「主にお客様同士の口コミによって評価が広がってきた」と語る。建築業界には、公共工事の入札資格の確認にも用いられる「経営事項審査」があり、工種別の売上実績、財務内容、技術者数、自己資本比率などが客観的な指標として公表される。同社は、そうした確かな情報と、過去の顧客からの評価の積み重ねによって選ばれてきたと分析している。
現在、売上・利益ともに好調な同社であるが、その歩みは決して順風満帆ではなかった。山口社長は2002年に就任し、2006年2月には八潮建設と守屋組を経営統合、社名を守屋八潮建設へと改めたが、当時は建築投資全体が落ち込み、業界全体が厳しい局面にあった。
そのような環境下でも同社が重視してきたのは、技術者自らが営業を担い、できることとできないことを率直に伝える姿勢だった。売上数字のためだけに無理な受注を行うのではなく、正確な情報に基づいた誠実な提案を積み重ねてきた。その姿勢が評価され、顧客側の意識も、接待を重視した営業から、内容や提案の質を評価する方向へと徐々に変化していったという。
また、病院や福祉施設から土木工事まで幅広く対応できる総合的な技術力に加え、環境に配慮した高機能かつ低コストな工法を積極的に採用してきた点も、同社の評価を高めてきた要因である。確かな技術力と顧客ニーズに柔軟に対応する提案力を両輪として、同社は着実な成長を続けている。
「自ら変化する文化」を失わない
同社が最も大切にしているのは、「自ら変化する文化」を失わないことである。企業理念として「お客様の笑顔のために」「絶えざる自己改革」「人間尊重」を掲げ、DXの推進によって業務効率化と働く環境の改善を進め、地域で最も働きやすい会社を目指している。一方で、「2050年までに売上〇億円」といった長期的な数値目標はあえて設定していない。環境変化を見落とさず、その時代に合った判断を行うことを重視しているためであり、厳しい経済環境の中でも生き残れる企業であることを最優先に考えている。山口社長は、「資本主義社会での競争は「弱肉強食」ではなく「優勝劣敗」だと思います。お客様、従業員から見て役に立つ優れた活動を続けた組織だけが次の時代を生きる事ができるのだと思い、お客様と従業員の幸せの実現を目標にしています」と語る。
お互いの人格を尊重した情報伝達を
この変化対応力を支える取り組みの一つが、アサーティブ・コミュニケーションの導入である。相手の人格を尊重しながら自分の意見も適切に伝えるこの考え方により、社内の情報伝達は以前より円滑になり、品質向上やハラスメント防止にもつながっている。山口社長は、「生き残るための進化の過程など、生存の仕方は参考になります」と生物学的進化論を経営の参考にしており、環境に適応できない組織は淘汰されると指摘する。変化を前提とした企業文化こそが、守屋八潮建設の持続的成長を支える基盤となっている。
《わが社を語る》
会社DATA
創業:旧・八潮建設株式会社、1961(昭和36)年5月 旧・株式会社守屋組、1891(明治24)年10月
創立:2006(平成18)年2月
所在地:埼玉県秩父市宮側町14-16
売上高:66億9,700万円
従業員数:67名
事業内容:建築設計・施工、土木建造物の設計施工
https://www.yashio.com
弊社は建物を作ること自体を目標にしているのではなく、建物を通じて「お客様に笑顔になっていただく」ことを目指しています。お客様だけでなく、社員の笑顔も大切にしています。
建設業は多くの専門業者さんを全体スケジュールに合うよう調整する事が主な仕事です。海外との競争もないので産業自体が無くなる事もありません。短期間に優れた力を獲得することは難しい面もありますが、経験を積む事で確実に自分を成長させる事ができ、収入も増えてそれを実感できます。
また、効率的なITの他に、立場の違いがあってもお互いに相手を尊重して意見交換できる「アサーティブ・コミュニケーション」の考えを取りいれており、ジム、借上社宅等の福利厚生制度と併せ、地域で一番待遇の良い建設会社だと自負しております。