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海外の優れた製品&技術を通じて日本の技術革新に貢献【Woyton Technologies(ヴォイトン テクノロジーズ)株式会社】

キラリ、企業ハッケン!

2023.05.25

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オランダBesi社の半導体製造装置販売で躍進

●蘭Besi、独Cyber、伊AMX 製品を軸に日本の半導体をサポート
●半導体プロセスに留まらない先進の製品技術を探索する商社力
 半導体後工程用の装置メーカーであるオランダBesi社。集積回路をプリント基板に配置するダイボンダーや、実装基板にチップをダイレクトに実装するフリップチップボンダーなどで、世界トップクラスのシェアを有する有力メーカーだ。このBesi社製品を扱う日本国内総代理店として、2019年に設立したのがWoytonTechnologies(ヴォイトン テクノロジーズ゛)株式会社。日本の半導体メーカーなどにBesi社の装置を輸入販売する。
 商社勤務時代からBesi社製品を扱い、商社から独立してWoytonを立ち上げた片桐修社長は、「かつて日本では国内の半導体装置が幅を利かせ、Besi社はほとんど検討対象とはならなかった。しかし顧客の要求基準が格段に上がった現在、Besi社製品を主な選択肢として検討する状況になっている」と、解説する。日本の半導体市場が低迷するなかで、台湾をはじめとするアジア系OSAT(半導体後工程の組立&テスト事業者)へ納入実績を積み上げてきたのがBesi 社。特にスマートフォンの進化を支える小型化、薄型化のパッケージ技術に秀でており、日本の半導体メーカーの間でも、研究開発用途を中心に採用が広がり始めている。

倍々ペースで伸びる売上

(左)非接触式2Dプロファイリング及び3Dマッピング装置
(右)ウェハー平坦度を3D測定した結果の詳細色別表示
 当然、設立間もないWoytonの業績もうなぎ上り。売上は倍々ペースで伸び続け、2022年度は7億円、2023年度は13-14億円の売上を見込む。さらにWoytonは、Besi社製品と並び、ドイツcyber TECHNOLOGIES社製のナノレベルの分解能を持つ三次元形状測定システムの販売を本格化した。両社の製品を扱うことで、半導体後工程のカバーリングを高める。片桐社長は、「cyber社の3次元測定器は、台湾TSMCなどに多くの実績を持ち、特に半導体用途で優れている。Besi社とcyder社の製品をペアにして、日本の半導体メーカーの技術開発を後押ししたい」(片桐社長)と語るが、日本のメーカーだけではなく、熊本に新工場を建設するTSMCの日本上陸は、同社にとっても追い風になる見通しだ。 
 一方、日本のパワー半導体の成長をにらんだ製品展開も進めている。基板上の個々の部品高さに追随し均一加圧できるイタリアAMX社のマルチプレスシステムだ。パワー半導体は高さが一様でないため、グループ会社を通じてはんだ付けに代わる新たな接合手法として提案、受注が出始めている。片桐社長は、「日本には優れた材料技術があり、ロジック領域を中心とする先進的な半導体技術もある。AIやVR、IoTの普及が期待されるなか、高度な要求に応えるためにも、日本の技術が不可欠だ」と強調し、今後も半導体製造プロセスにおける様々な先進技術を日本に持ち込む方針だ。

サービス態勢の強化へ本腰

 課題は、これら装置の据え付け、立ち上げから稼働後の保守・メンテナンスに至るまでのエンジニアリング力。販売量の増加に伴って、総合的なサービス態勢の強化が課題になっている。現在は、「電気、機械、ソフトに精通した優秀なエンジニアに恵まれ、不具合対応が迅速なため、顧客に満足してもらっている」(片桐社長)と言うが、業容の拡大を見据え、海外人材を含めたエンジニアの拡充を目指している。
 半導体製造装置に限らず、例えば食品業界向けの自動化装置など、今後も海外の優れた製品、技術を積極的に輸入し、扱い品目を増やしていくことから、国内では新卒、第二新卒を対象に、若い人材の確保を最優先課題に掲げている。「若い会社だけに、会社の規模や知名度ではかなわないが、開発力とともに海外の新しい技術を持ってくる能力では負けていない。一部門の業務に携わる大手企業と異なり、多様な先端技術や製品をみずから扱えるフィールドがある」としており、挑戦意欲のある人には活躍の舞台が十分に整っていると言えそうだ。
 設立5年目となる2024年度で売上20億円を計画するが、規模の追求はしない。「適正な利益を確保しつつ、あくまで社員が幸せに暮らしていける成長を目指す」と話す片桐社長。スタートから売上を急激に伸ばしてきたWoytonは、若い力を加えて着実な成長段階を迎えようとしている。
2023年5月より稼働する本 社及び開発本部

2023年5月より稼働する本 社及び開発本部

≪わが社を語る≫

活躍のフィールドは無限に広がる

活躍のフィールドは無限に広がる

代表取締役 片桐 修氏

当社は「セミコンダクターのかなたへ」をブロンドスローガンに、令和元年に設立した会社です。これまで知名度の低かったオランダBesi社の半導体製造装置の国内輸入販売&サービスを基本に、おもに日本の大手半導体メーカー各社へ納品しています。装置販売だけでなくサービス、メンテナンスを自社完結するとともに、高い技術サポートによってお客様の価値向上を実現してきました。そんな当社には、活躍のフィールドは無限に広がっています。なかでも海外に赴き、海外の最先端の技術に直接触れることは、大きな刺激となるはずです。そして海外の進んだ製品&技術を持ち込むことによって、日本の研究開発や製造現場に革新をもたらすことも可能です。そんな仕事の醍醐味が、自身の成長を促します。始まったばかりのWoytonTechnologiesの歴史を作るのは、若い世代の方々です。

■会社データ

所在地:横浜市中区海岸通4丁目17番地 東信ビル2階
設立:2019(令和元)年7月
代表者:片桐 修
資本金:500万円
従業員数:7名(2023年3月末時点)
事業内容:半導体製造装置、三次元測定システム等の輸入販売
https://woyton-technologies.co.jp

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