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新しいパッケージで市場を創造し持続可能な社会に貢献【株式会社カナエ】

キラリ、企業ハッケン!

2024.01.24

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商品の魅力を高め、安全・安心を実現する多様なパッケージソリューションを提供

 例えば、コンビニエンスストアのおにぎり。パリパリ触感の海苔が魅力の一つだろう。従来の直巻きおにぎりと異なる新たな価値を実現したのが包装技術。いわゆるパッケージの進化なくして、コンビニのおにぎりは普及しなかった。そんなパッケージの世界でエキスパートとして活躍し、業界をリードしているのが株式会社カナエだ。「包むで、未来を創る」というコーポレートメッセージを掲げ、顧客の要望や課題を解決する多様なパッケージソリューションを軸に、顧客に喜びと感動をもたらし、安全・安心な製品を提供できるパッケージの開発に取り組んでいる。

包装材料の販売、包装機械の製造販売、包装加工の 3 領域をカバーする独自性
自社研究開発部門と分析評価機能を構え、包装課題の解決と SDGs を推進
包装技術開発センター

包装技術開発センター

医薬品・化粧品・食品など5分野で事業展開

 同社は1956(昭和31) 年、プラスチックフィルムを主体とした軟包装材料の加工・販売という事業からスタートし、現在はパッケージを核に、医薬品・化粧品・食品・トイレタリー&ケミカル・メディカルの5分野を主体として事業展開している。商品の品質劣化を防ぐパッケージ本来の機能はもちろん、手指に力がない方でも開封しやすいパッケージ、商品を魅力的に見せたりするパッケージなどを次々に開発し、包装材料から包装形態さらには包装機械にいたるまで、研究開発における豊富な実績とノウハウを持つユニークな企業として、国内外で独自の地位を築いた。
 受託包装・受託製造の各種製造業許可を取得し、包装資材を中心とする仕入先は約500社。販売先も受託業務を含めて約500社に上るが、樋髙成憲社長は、「包装材料の販売に加え、包装機械の製造販売、包装加工の3領域を手掛け、研究開発や品質保証までをカバーしている企業はめったにない」と説明する。材料販売の商社機能に留まらず、パッケージのコンサルタントとして顧客の様々なニーズに対応していることが、同社最大の特長と言えるだろう。なかでも新たなパッケージを創出する役割を担っているのが、2008年に開設した包装技術開発センター。様々な業界の顧客とともに製品のコンセプトやパッケージのイメージを具体化し、試作から工業化をワンストップでサポート。さらには最新鋭の自社設備で様々な分析・評価を行って、顧客の細かな要望を反映したパッケージを作り出している。
 そんな同社の特長が発揮された事例が、日本包装技術協会が主催する「2023日本パッケージングコンテスト」。開発品である用時調整パッケージ「JOY CLEAR」が包装部門賞/トイレタリー包装部門賞を受賞した。見た目と機能、機械適性の3つをバランスした同社の総合力の強みが生かされた。
(左)JOY CLEAR
(右)コスモパック
(左)しましまPTP
(右)化粧品サンプル

2030年ビジョンを掲げ共通課題の解決へ

 一方で包装は、商品の品質保持や破損を防ぐといった多くのメリットがある反面、消費者に届いたあとはゴミとなってしまい、過剰包装なども社会的課題となっている。樋高社長は、「パッケージ企業であるからこそ、持続可能な社会の実現は最重要のテーマ。将来に向けてSDGsを中心とする共通課題の解決に全力で取り組む」と言う。例えば、医薬品のPTPシートでは、アルミ箔とプラスチックを分離してマテリアルリサイクルができるようにし、さらに一歩進めて素材を単一にするモノマテリアルパッケージを推進。プラスチックから紙へ、プラスチックもバイオマス由来のものへと変える動きを積極化している。
 ダイバーシティについては、女性の活躍の場をさらに広げようと2020年から「カナリアプロジェクト」と銘打った1クール半年の15人程度による研修会を実施し、女性活躍推進に関する状況などが優良な企業に発行される厚労省の認定マーク「えるぼし」の3つ星(プラチナを除く最高位)を2021年1月に取得した。樋髙社長は「健康経営優良法人についても2025年をめどに認定を取りたい」と意欲的。2030年ビジョンとして、「新しいパッケージで市場創造し、持続可能な社会に貢献する」ことを掲げたカナエは、包装材料、包装機械、包装加工の総合的なパッケージソリューションを通じて、未来を切り開いていく方針だ。
(左)包装技術開発センター従業員
(右)工場従業員
本社従業員

本社従業員

ともにパッケージの可能性に挑戦していこう

ともにパッケージの可能性に挑戦していこう

代表取締役社長 樋髙 成憲氏

「カナエ」という会社名が製品を通して世の中にでることは多くありません。しかし、私たちが関わったパッケージが「商品の顔」として、店頭に並んだり、テレビCMに出たりすることはたくさんあります。パッケージは中身を保護することが重要な役割ですが、持ち運びをし易くしたり、購買意欲を高めることもできます。また、コンビニのおにぎりをはじめ、新たな付加価値を付けることも可能で、パッケージには無限の可能性があると言えるでしょう。
 「人々の幸せのために、新たな価値を創造し健康と豊かな生活に貢献します」という企業理念を掲げ、男性の育児休暇取得促進や、残業も極力減らすなど、社員の働きやすさを高める取り組みも強化しています。文系、理系を問わず、パッケージを通じて世の中のためにひと肌脱ぎたいと思う方を待っています。

会社DATA

所在地:大阪市中央区城見1-2-27 クリスタルタワー23階
設立:1956(昭和31)年3月29日
代表者:樋髙 成憲
資本金:3億5,381万4,600円
従業員数:493名(2023年1月21日現在)
事業内容: 包装資材の販売、包装機械の製作・販売、医薬品・医薬部外品・医療材料・
化粧品・食品等の製造・販売
https://www.kk-kanae.jp/

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